地球温暖化が叫ばれる昨今、夏はだんだんと暑くなっていると感じますよね。30年ほど前は絶対今より夏はもう少し過ごしやすかったはずです。
昔夏にエアコンを使わないで過ごした経験のある高齢者のなかには、その習慣を今でも貫き通そうとして加齢による体力の低下も相まって熱中症で亡くなる方もいらっしゃいます。
そんな危険な夏ですが、実は冬の方が気温による影響で亡くなる方が多いんです。
夏よりも冬に亡くなる人の方が多い
冬は寒暖差や寒さによる血管への影響が大きく、意外と夏よりも死亡率が高い結果となっています。日本人の死因は多い順に悪性新生物(ガン)、心疾患、脳血管疾患、肺炎と続きますが、悪性新生物以外は冬場に起きやすいものばかりです。
下記は月別の死亡者数を表したグラフですが、寒い季節に極端に数値が高くなっているのが一目瞭然です。体力の落ちる真夏に死亡者数が少ないのが意外です。
赤線 平成30年 青線 平成29年
出典:厚生労働省 人口動態統計
国連の事務総長が「温暖化は終わった。これからは地球沸騰化の時代が到来した」なんてコメントを発表しましたが、これから先夏と冬の危険度が逆転することがあるかもしれませんね。
冬は血圧への影響が大きい
冬は一般的に血圧が上がりやすい季節といわれています。それに従って心筋梗塞や脳卒中のリスクも跳ね上がります。特に脱衣所や洗面所など家の中で温度差がある場所ではヒートショックを引き起こしやすく血圧の高い方や高齢者には注意が必要です。
近年では浴室内の事故で亡くなる方は、交通事故で亡くなる方より多いという統計も出ています。暖房器具を上手に活用し温度差をできるだけ少なくする工夫が必要です。
脱衣所を暖める手段として有効なのがヒーターです。特にケノンヒーターはオイルレスヒーターとも呼ばれ、オイルヒーターに比べて安全性が高く、早く暖まります。空気を汚さずメンテナンスも不要なので高齢者でも安心して使えます。
ケノンヒーターもオイルヒーターも決してお安くないのがデメリットですが、脱衣所でのヒートショックのリスクを考えると一考に値します。
公式サイト:遠赤外線+輻射熱+自然対流のトリプル暖房器具【ケノンヒーター】
更に血圧を上げる要因として、冬場は身体がエネルギーを貯めようとするため食欲が沸き、その結果塩分過多に陥りやすくなります。冬こそ減塩を心掛ける必要があります。
また冬場は身体が暖房や低湿度により脱水状態なりがちです。ですが夏場と違い脱水に対する自覚症状が乏しく、水分の補給を怠り結果的に血液がドロドロ状態になりリスクを上げる一因となっています。
夏は積極的に対策をする
夏は夏バテという言葉があるように体力が低下して食欲も落ちますが、エアコンを使用したり時には過剰なほど水分補給をしたりと、それなりに対策をとります。冬に比べると血管へのダメージは少ないといえます。
もちろん熱中症で具合がわるくなったり、命を落としてしまう人もいますが、それでも冬の方が亡くなる人が多いのは本当かよと思いたくなります。
「死にそうな暑さ」とよく耳にしますが、統計を見ると実際には冬の方が遥かに危険です。血管へのリスクは即、生命へのリスクに繋がります。
もちろん冬より死亡数が少ないとはいえ、夏場は熱中症や食中毒に注意が必要です。あくまでも夏と冬の死亡数を単に比べただけで、現代の日本の暑さは異常です。
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更に寒い季節は布団が気持ちよくぐっすり眠れますが、夏は暑苦しくエアコンを使ってもなかなか質の良い睡眠がとれないですよね。睡眠の質は日常生活の質にも関係しますから対策を講じたいものです。
血管へのリスクを減らすなら高断熱、高気密の家
クーラーや暖房など家の中の温度を調節する器具はもちろん大切ですが、それらで適温になった空気を逃さない工夫も大切です。
北海道などは高断熱住宅は普及しているでしょうが、日本全体で考えるとまだまだと言えそうです。
日本の家は風通しが良いと言われていますが、春や秋の過ごしやすい季節ならまだしも、夏冬の厳しい季節には適していません。
適温に調整された空気を保てないのはエアコンの過剰使用につながり、経済的にもマイナスです。
高気密の家はシックハウス症候群やアレルギーを引き起こすという意見もありますが、そもそもそれらの原因は気密性が低いため外気が室内に入り込んだり、建築材に問題がある場合がほとんどといわれています。
一戸建てやマンションなど家を購入したりリノベーションをする場合は、高断熱・高気密の優先順位を上げることが重要です。
四季を感じる家というと響きが良く聞こえますが、実際にはなるべく四季を感じさせない家が正解です。
高性能住まい相談室は高気密・高断熱住宅を建てている工務店やハウスメーカー、断熱リノベーションを行っているリフォーム会社と提携しお客さんに無料でマッチングするサービスを行っています。
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まとめ
日本は四季の移り変わりがあって良いなどと言われますが、はたして本当でしょうか?今より寒暖差の少なかった頃ならいざ知らず、現代は夏は暑すぎで冬は寒すぎです。
夏と冬での死亡者数が1.5倍も違うのは意外でしたが、死亡原因に血管が関わっていることが多いことを考えると納得もできます。
寒暖差の大きくなった今の日本では高断熱高気密の家に住むことが、自らの命を守ることに直結することになります。