嫌いな人っていますか?
誰でも一人や二人くらい嫌いな人、苦手な人はいるのが普通ですよね。
憎しみを抱くほど嫌いな相手ならそれなりの理由や原因もあるかと思います。
ですがウマが合わなかったり、ちょっとした行き違いで苦手な人をいちいち嫌っていては本来抱えなくてもいいはずのストレスが溜まっていくだけです。
自分と合わない人、苦手な人を攻撃や嫌悪の対象とするのはあまり賢明な選択とはいえません。
どこにでも嫌いな人は存在します。そのような人は自分の関心の外に置きましょう。
他人を嫌う感情はエネルギーの無駄使い
リアルでもネット上でも同様ですが他人を嫌うという行為はとてもエネルギーを使います。
そしてそこから生み出される感情や相手との関係性はすべて負の要素でしかありません。まったくの無駄です。
人を嫌うことをエネルギーにしたりモチベーションにする考え方もありますが時間が経つと虚しさを感じることになるのでやめた方がいいです。
他人を嫌ったり嫉妬したりすることにエネルギーを注いでしまうと、結局自分自身が疲れてしまうだけ。そんなことにエネルギーを使うくらいなら、自分の好きなことや大切な人との時間に使った方がずっと有意義です。
嫌いな人のことをネガティブな感情を持ちながら考える時間があるなら、自分の趣味に没頭したり新しいスキルを学んだりする方がよっぽど生産性があり有意義なのはいうまでもありません。
嫌いな人のために自分の生活や時間を消費するのはアホらしいとしか言いようがありません!
ただし他人を嫌う感情は誰でも持っているものです。
パレートの法則から派生した2:6:2という法則があります。2割の人は自分のことを好意的にみてくれるが6割の人はどうちらでもなく普通に接して、残り2割には嫌われるというもの。
これは自分に対してだけでなく、自分が周りの人をどのように評価するかにも当てはまります。
なので自分の周りの2割の人を嫌ってしまうのは自然なことでもあるのです。嫌いな2割の人が存在するのは必然な現象なので、そこにこだわったり振り回されないことが肝要なのです。
嫌う感情は脳に悪影響
他人を嫌うことで生まれるストレスは心身に悪影響を及ぼすことがあります。特にネガティブな感情は脳内の神経回路に影響を与えるので要注意です。
他人を嫌う感情を持つとその感情に関連する神経回路が強化され、嫌悪感や否定的な思考が強まっていくことに。
更に他人の痛みや苦しみに対する共感能力が低下し、脳が他人の感情に敏感でなくなり結果的に自分自身の感情も鈍化することにつながります。
そうなると他人の悪い面にばかり目が行くようになりなり悪循環でしかありません。
そのようにしてストレスが溜まっていくと、心の余裕がなくなり確実に自分の性格が悪くなっていきます。
脳がストレスを受けると疲労物質が蓄積され、長時間にわたってネガティブな感情を抱え続けると脳内のアデノシンなどの物質が増加し、疲労感を引き起こします。
当然心地よい疲労感ではありません。もし気持ち良さやすがすがしさを感じたらあなたの人格に問題があります。
また、他人を嫌うことは自分自身を苦しめるだけでなく周囲の人間関係にも悪影響を及ぼします。
もしあなたのことを嫌っていない人があなたが他人を悪く言う様子を見聞きしたら、あなたへの印象は悪くなりかねません。「この人って他人のことを悪く言うような人間だったんだ」と思われたら好感度は当然下がります。
言うまでもなく人間関係は私たちの生活において非常に重要な要素です。嫌いな人との関係を意識しすぎると、他の大切な人との関係も疎かになってしまう可能性だってあります。
だからこそ他人を嫌うエネルギーを手放しもっとポジティブなことにエネルギーを向ける心掛けが大切です。
とはいえ八方美人になる必要はまったくありません。
関連記事:好かれるコミュ障になるには 嫌われてしまう理由を教えます
他人を変えることは不可能
良好な関係を築こうと思ってもなかなか上手くいかないことも多々あります。
自分の意に適わない人なんてごまんといるものです。
そんな時に無意識にやりがちなのが、その人と良好な関係を築こうと自分を無理に変えようとしてしまうこと。
ですがほとんどの場合、徒労に終わります。世の中にはそれをわかっていない人が多すぎます。
では相手を自分にとって良いように変えることはできるものなのでしょうか?
残念ながらまず無理です。大前提として他人を変えることなんて到底不可能です。
相手が変わる気がない限り、あなたの努力は無駄骨を折るだけです。
善意からその人を変えようとすると、それに応えてくれなかったとなると善意が大きければ大きいほどそのまま憎悪になります。
人は他人を変えることはできないという前提を間違えると相手との関係が拗れてしまい、ますます険悪な事態になってしまう可能性もあります
他人を嫌うエネルギーを使わないためには、苦手な人に自分にとって好ましい存在になってもらうのではなく、できるだけ最小限の存在感になってもらうことです。
関連記事:職場の人間関係はくだらないので割り切る コツは筋トレです
嫌いではなく無関心
他人の嫌なところを変えることができないのならどうすればいいのでしょうか?
それは無関心になることです。
人を嫌うにはエネルギーが必要ですが、無関心でいる分にはエネルギーはほとんど必要ありません。
苦手な人、嫌いな人に対して一切興味を持たないでいるのが正解です。
とはいっても仕事などでどうしても関わらないといけないケースもありますし、同じ会社の人間ならまだ対処できるかもしれませんが嫌な相手が顧客の場合は絶望的ですよね。そんな苦しみを持つサラリーマンは世の中に多くいます。
ですが嫌いな人とは仕事をしないなんて態度は社会人失格です。失格してもいいから嫌な相手と縁を切りたいと思っても、それができないのがサラリーマンのツラいところでもあります。
そのような場合は、まず仕事と感情を切り離すこと。プロフェッショナルに徹しましょう。
職場は業務を遂行する場所であり、個人的な感情を持ち込まないことが重要です。
ぶっきらぼうではなく、そっけない又は味気ない態度くらいを心掛けましょう。
嫌いな相手に必要以上の笑顔は不要ですし、親しくなる必要はまったくありません。なんとかして先方と仲良くならなければならないと思ってしまうのは間違った考えですし自分が疲弊するだけです。
但しいくら嫌いな顧客だとしても不快感を与えてしまう態度はNG!
顧客に真摯に向き合う姿勢は必要ですが、いくら誠実に対応しても必ずしも信頼関係を築けるとは限りません。
メタ認知で感情を客観視する
嫌いな相手に対しては好き嫌いの感情を切り離して、いったん脇に置いておき冷静に自分と相手との関係性を見つめ直しましょう。そこでポイントになるのがメタ認知です。
メタ認知とは自分の認知過程を客観的に見ることです。
人はだれでも嫌いな相手に対しては主観が強くなることで視野が狭くなり、短絡的な思考に陥りがちです。
先走る感情を抑えるには、冷静なもう一人の自分が自分を上空から俯瞰して外側から観察するイメージを持ちましょう。
そうすることで感情のコントロールができるようになり、合理的で冷静な判断が可能になります。
どうしてもダメなら
他人を嫌うエネルギーは無駄だ、メタ認知が有効だとアタマでわかっていても、どうしてもネガティブな感情に支配されてしまうという場合はテクニックに頼ってみましょう。
嫌いな人苦手な人に対してはコミュニケーションもどことなくぎこちなくなりがちです。相手にもそれが伝わりますし、余計にあなたに対する印象を悪くしている可能性もあります。
コミュニケーション技術が向上すれば相手との関係性が改善するかもしれません。相手との関係性にピントを合わせると、伝えたい内容よりも重要なのは伝えるときのニュアンスだったりします。
そんな意味で言ったんじゃないのにという事態にならない為にも、正しいニュアンスで相手とコミュニケーションをとるテクニックはかなり有効な手段です。
職場の人間関係でそれでも改善が見込めないようなら、その仕事に執着する必要がなければ退職も視野に入れてもいいかもしれません。
本当に辞めるのではなく自分の中に退職という選択肢をより現実的な範囲に置いておくことで精神的にラクになることもあります。
伝え方コミュニケーション検定
伝え方コミュニケーション検定では相手の心を動かす伝え方のコツや、お互いを尊重するコミュニケーションの秘訣を学ぶことができます。
性格統計学を基に代表である稲場真由美氏が開発・体系化したプログラムです。
相手に合った「伝え方」「言葉の受け止め方」「関わり方」更には「ストレス軽減法」を身に付けられる性格統計学は相手への伝え方など、具体的な対応策まで明記されているメソッドとなっています。
サイトを見ると子育てでの悩みについて強調されていますが、ビジネスシーンや友人関係でも役立つ内容となっています。
オンライン講座なので隙間時間に受講可能です。申し込みフォームに入力し受講料の支払い手続きが完了するとID、パスワードが届くので受講ガイドに沿ってレポート請求、資料をダウンロードし動画視聴を開始します。
公式サイト:人間関係がうまくいく!伝え方コミュニケーション検定
誰かを嫌うために費やしていたエネルギーを、良好な人間関係を築くための力に変えるヒントが見つかるはずです。
気持ち的に疲れてしまったら
他人を嫌う気持ちに疲れてしまった人はカウンセリングが有効な手段です。
疲れてしまったのは嫌う気持ちに振り回されている証拠でもあります。こうなると自分だけの力では抜け出すことは難しくなります。
ましてや自分が悪いんだと思い込んでしまう性格の人は、何でも良くないことが起こったのは他人のせいにする人よりも比べ物にならないくらい真っ当な人間性ではありますが、ドツボにハマってしまうことも多くあります。
こうなるともうメタ認知で感情を客観視することは非常に困難です。
カウンセリングでメンタルヘルスのプロに相談するのが合理的な判断です。カウンセリングの価値は必ずしも「問題を解決する」ことだけではありません。
話を聞いてもらえるだけで心の中の重荷がスッと軽くなるのには理由があります。
人は悩みを一人で抱え込んでいるとその重さが増していく傾向があり気付いた時には後戻りできない状態になっていることも。
そうならないためにも早めに誰かに話すことがたいせつです。その重荷を分かち合える感覚が生まれ孤独感が和らぐ効果は絶大です。
カウンセラーは批判せずに受け入れてくれる存在なので、安心して本音を話すことができるのです。
また話すという行為そのものに整理効果があります。頭の中で渦巻いていた思考を言葉にすることで、自分の気持ちや状況を客観視できるようになります。
メザニン
カウンセリングと聞くと、どこか重々しいイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。でも、メザニンは違います。
サービス名の「メザニン(中二階)」が示すように、完全に健康でもなく深刻な状態でもない、その中間の段階にいるあなたに寄り添うカウンセリングサービスです。
仕事を辞めたり人間関係をリセットするほど深刻ではないのにカウンセリングなんて大袈裟ではと思うかもしれませんが、そんなことはありません。
他人を嫌うことにウンザリして疲弊してしまった心の整理だけではなく、新たな視点を発見できるかもしれません。
メザニンに登録しているカウンセラーは全員、臨床心理士、公認心理師、キャリアコンサルタント、EAPメンタルヘルスカウンセラー(eMC)などの専門資格を有する、カウンセリンのプロフェッショナルです。
普段はクリニックや心理相談室で実際にカウンセリングを行っている、現場経験豊富な専門家ばかり。
相談内容に合ったカウンセラーを選び、予約を入れるだけなので難しい手続きは不要です。オンラインなのでパソコンやスマホから相談可能です。
公式サイト:24時間ご予約可能!オンラインカウンセリング【メザニン】
カウンセラーはあなたの味方になってポジティブば方向に導いてくれます。
まとめ
精神的に疲れてしまうほど他人を嫌う状況にある人こそ、他人とうまくやるためではなく、自分の心をラクに保つためにコミュニケーション技術を磨く価値があります。
無理に好きになる必要も迎合する必要もありません。
でも「嫌わなきゃ耐えられない」状態から、「少し距離を取っても平気」な自分に変わることは、あなたの人生にとって大きな救いになるはずです。
八方美人になる必要はありませんし、世の中にはどうやっても友好的に慣れない人なんてごまんといるものです。
ですが他人を嫌う気持ちに振り回されないためにも、限りあるエネルギーを無駄に消費する必要はないし建設的ではありません。