三重県は訪れたことがなかったので一度行ってみたい場所でした。三重県といえば鳥羽水族館や志摩スペイン村と家族向けの観光地が思い浮かびますが、女子供はいないので目的地は伊勢神宮と相成りました。
伊勢神宮から東京へ帰る途中で名古屋にも1泊し犬山城と名古屋城を見物。犬山城は3年前にも訪れたことがあるのですが、その時は改修工事中で残念な思いをしたので改めて足を運びました。
伊勢神宮はすべての神社のトップ
伊勢神宮は日本に約8万社あるといわれるすべての神社の最高位にあたり、天照大御神を祀る皇大神宮(内宮)と豊樹大御神を祀る豊受大神宮(外宮)の二つの正宮があります。他にも別宮、摂社など125の社からなっています。伊勢神宮への参拝は江戸時代には「一生に一度はお伊勢参り」と言われるほど庶民に浸透していたそうです。
伊勢神宮は今から約2000年前に創建されました。天照大御神はもともと天皇のそばに祀られていましたが、第10代崇神天皇が疫病が流行した際に大和現在の奈良県にまず遷されました。更に第11第垂仁天皇のときその皇女である倭姫命が鎮座にふさわしい地としてたどり着いたのが伊勢なのだそう。
東京から伊勢市へのアクセス
新幹線で名古屋駅で下車し、JR快速みえか近鉄特急で伊勢市駅まで向かいます。JRのみを使用した方が若干安く済みますが、本数の関係で近鉄の方が計画を立てやすいでしょう。
高速バスという手段もありますが電車に比べ圧倒的に安い分、時間が掛かり体力的にも厳しいのがデメリットです。
初日 伊勢神宮外宮を参拝
近鉄名古屋駅から特急に乗りました。年季の入った車両が味わい深い。
品川駅を9時半ごろに出発したので伊勢市駅の到着は昼過ぎになりました。
伊勢市駅南口前のロータリー正面から外宮参道が始まります。ここを歩いて5分ほどで外宮に到着。ロータリーの中に鳥居があります。
伊勢名物の参宮あわびのお店伊勢せきや。
外宮から程近くにある仲むらで伊勢うどんで昼食。伊勢うどんはコシがないのは好みが分かれそうですが、モチモチとした食感と太さは太麺好きにはたまりません。


外宮案内図。まが玉池の脇から正宮へ向かいます。
手水舎で手と口を清めます。コロナのため柄杓はありませんでした。ちなみに手水舎には複数の読み方があり、「てみずしゃ」「てみずや」「ちょうずしゃ」「ちょうずや」などがあるそうです。
外宮の鳥居は左側通行です。その理由は手水舎が参道の左側にあるからだそうで、逆に内宮は手水舎が右側にあるので右側通行とのこと。
正宮にやってきました。ここに豊受大御神が祀られています。正宮の中は神域なので撮影禁止です。
正宮の拝殿前に藩屏と呼ばれる衝立のような短い塀があります。伊勢地方の神社に多く見られ、不浄なものの侵入を防ぐなど諸説あるそうですがその理由は不明とのこと。
正宮の後は多賀宮、土宮、風宮へ。



御厩には皇室から送られた神馬(しんめ)と呼ばれる馬がいました。白馬は神聖な印象をうけます。日本在来馬ではなくアラブ種。


まが玉池に浮かぶ奉納舞台と池の畔にある式年遷宮について資料が展示されているせんぐう館。式年遷宮とは20年毎に社殿を新しくし御神体を移すことです。これは建築技術の継承という意味合いもあります。


外宮を参拝した後は徒歩圏内にある月夜見宮へ。この月夜見宮とはべつに内宮の近くに月読宮があり、読み方は同じ「つきよみのみや」でややこしい。


この日の夜は焼肉やホルモン焼きを堪能。もちろん松坂牛も注文。


駅前ロータリーからすぐのところにこのような商店街がありますが、良い感じの居酒屋も何軒かあります。夜になってからも通りましたがキケンな香りはしませんでした。
2日目 伊勢神宮内宮へ
内宮へは伊勢駅からバスが出ており20分ほどで到着します。おはらい町通りやおかげ横丁を当てにしてこの日は朝食を食べずに出発。8時前に着いたのですがどこも開店前でした。この時間帯は観光客もほとんどいません。
赤福本店は開いていたのですが、あんこが苦手なのでパス。
赤福本店裏の橋から見た五十鈴川。
おかげ横丁の太鼓櫓。人が写り込まないのもこの時間だからこそ。
おはらい町通りのスタバが8時から営業していたので助かりました。景観に合わせた店づくりでスタバのシンボルカラーのグリーンは見当たりません。
スタバを後にしていよいよ内宮へ。大鳥居をくぐり宇治橋を渡ります。
宇治橋に沿って川の中に立つ木除杭。五十鈴川が増水したときに流れてきた流木が宇治橋の橋脚にぶつかるのを防ぐ役割をするそうです。
玉砂利を進んでいくと左手に奉納酒樽があります。
樹々の葉も色付いていました。
火除橋を渡り手水舎と鳥居を過ぎると御手洗場が右手に見えます。ここで身を清めてから参拝します。石畳は徳川5代将軍綱吉の生母桂昌院の寄進とのこと。
もしかして順番的に正宮の後かもと思いながら、お札授与所のところを右に曲がり五十鈴川を渡り風日祈宮へ。
内宮の正宮は階段を上がった高台の上にあります。もちろん中での撮影は禁止。
階段下の参道の反対側に藩屏があります。この後は正宮の裏手にある荒祭宮に参拝しました。
内宮にも神馬がいました。こちらは鹿毛。


内宮を参拝した後はおはらい町通り、おかげ横丁へ。この日は平日でしたが10時を過ぎるとさすがに観光客の姿が見え始めます。この後お昼ごろには混雑状態に。
おかげ横丁のふくすけで伊勢うどんの昼食。
松坂牛のコロッケ。ビールと牛串。


内宮から徒歩15分ほどにある猿田彦神社。たから石とさざれ石を見落としました。


時間が余っていたので内宮のバス停まで戻り神宮徴古館と神宮美術館へ。
バスで伊勢市駅まで戻り、良い感じの店を見つけたので急遽まだ明るいうちから駅周辺の居酒屋で飲み始めました。夕方になって鳥羽へ向かいました。電車で15分ほど。駅前はすぐ海です。
鳥羽駅の周りなら海鮮居酒屋があるだろうと、事前にろくすっぽ調べずに来たら予想と違いほとんど飲食店がありませんでした。もう少し駅から離れればあるのかもしれません。
しばらく歩いて見つけたお店で夕食。
3日目 名古屋へ向かい犬山城へ
3日目は伊勢市駅前で3回目の伊勢うどんで朝食を済ませ午前中に名古屋へ向かいました。
名鉄犬山駅に到着。
駅前の通りを歩いていくと交差点の左側に通りを挟んだ両方に古い建物が見えてきます。


その交差点の右側を振り向くと犬山城へ続く本町通り。城下町っぽい感じの観光スポットです。


本町通りは江戸時代を再現しているのですが、このような昭和をイメージした店舗もありました。


本町通りを進んでいくと犬山城に到着です。
犬山城の麓には神社がいくつかあります。左の写真が針綱神社で右は三光稲荷神社。他にも通りを挟んで犬山神社があり、更に三光稲荷神社の境内に独立した存在として猿田彦神社があります。


三光稲荷神社にあるおもかる石。願い事をしながら持ち上げて軽かったらその願いが叶うと言われています。
神社を出て坂を少し登ると犬山城の天守が見えてきます。別名白帝城ともいい1537年に織田氏により建てられ、江戸時代は初め平岩氏が、その後は成瀬家が9代に渡り城主を務めました。天守は建築当時の姿を残しており大変貴重なお城です。
城の中は模型や甲冑、国宝指定書などが展示されていました。甲冑の写真を撮るのを忘れてしまった。


天守の窓から見た木曽川と伊木山。左は今回ですが右は改修中の2019年に訪れた時。さすがに入館料は無料でした。


最上階は外から天守の周りを回れます。木曽川と生木山の眺めは絵になりますね。
犬山城を見た後は名古屋中心部に戻り熱田神宮へ。三種の神器のひとつである草薙の剣を祀っています。創建は諸説あるそうですが1900年以上の歴史があります。
熱田神宮にも藩屏がありました。
境内には大きな楠がありパワースポットになっています。樹齢は1000年以上とも。熱田神宮にはこのような大楠が計7本あり、そのうち参拝客が見られるのは3本のみで残りの4本は立入禁止区域にあるとのこと。
織田信長が桶狭間の戦いの前に熱田神宮で戦勝を祈願し、結果戦いに勝利しました。その御礼として奉納したのが信長塀。
熱田神宮の後は宿に向かい、夜は大須観音の近くにあるお馬のおやこという店へ。
最終日 名古屋城
最終日は大須の宿から名古屋城へ徒歩で移動。朝食はモーニングと決めていたのですが、店までは決めておらず土地勘もないので一苦労。中部電力の電波塔は名古屋のシンボルのひとつ。
名古屋城金シャチ横丁宗春ゾーンにある@NAGOYAのオブジェ。
名古屋城の天守は耐震基準を満たしていないため内部に入場できません。
修復されたピカピカの本丸御殿は見学可能。



この時点でお昼だったのですが夕方から用事があったので、関東とは焼き方の違うウナギを食べて東京へ帰りました。